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テロ対策でクリスマスの期間はトランジットモールを休止

 まもなく、ドイツで商店街が多数の人であふれるクリスマスの時期がやって来る。昨年の12月19日に生じた、ベルリンのクリスマス市場に大型トラックが突っ込み、12人が死亡した事件は、まだ記憶に新しい。その後も、バルセロナやニューヨークで、似た事件が起きている。このようなイスラム過激派によるテロの影響で、クリスマス時期の商店街の姿が、少し変化してきている。そして、都心にバスを通すトランジットモールがあるボーフムでは、テロ対策として、都心を通るバスの路線を変更し、トランジットモールを休止することになった。

ボーフムのトランジットモールであるボンガルト通りのバス停に停車しているバス。(2006年撮影)
 トランジットモールは、「公共交通だけを通す歩行者空間」である。ドイツの大都市では、公共交通は地下に移し、地上は全面的に歩行者空間にするケースが多い。このため、よもやま通信6都市のうち、都心にトランジットモールがあるのはボーフムだけである。ボーフムの場合も、都心の地下を南北に2本、東西も2本の地下鉄(LRT)が通過している。だから、トランジットモールを走るのはバスだけだが、1日に330本と本数が多く、トランジットモールは「市民にとって重要な交通幹線」となっている。

 実は、以前はLRTがこのボンガルト通りを走っていた。しかし、都心に豊かな空間を造るため、LRTは地下に移し、地上にバスが走るトランジットモールを整備することとなった。地下にトンネルを掘り、その後に地上を整備する工事に計9年間を要し、2006年秋に現在の都心空間が完成した。中央にある狭めの車道を通るのはバスだけで、両側には広い歩道が市民に提供されている。それ以来、1日として、バスがここを通らなかった日はない。

 昨年のクリスマスは、警備を強化し、警官が機関銃を手に巡回し、テロに備えた。しかし、考えてみると、トランジットモールは、トラックによるテロに弱い。そこで、今年は「どうすれば侵入を止められるのか」が検討されたが、すぐ実施できる効果的方法を見出せない。そこで、公共交通を含め、全ての車両の通行を禁止することになった。しかし、テロの可能性があるのはクリスマス期間に限らない。今後、ボンガルト通りはどうなるのだろうか。

 私は、費用はかかるだろうが、ライプチヒ都心にある「バスの運転席から上下できるポール」を採用する方法はある、と思う。ライプチヒ都心のニコライ通りでは、一般車は駅からブリュール通りまでしか入れず、その南側はバスと歩行者だけのトランジットモールになる。面白いのは、バスがトランジットモールに入る方法で、運転席でボタンを押し、ポールを下げるのである。頑丈なポールが必要だろうが、この方法ならバス以外を確実に締め出すことができるのではないだろうか。
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| 中心市街地や近隣供給 | 22:42 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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デュイスブルク市内を走り始めた移動銀行車

 先月から、デュイスブルク市を、写真のような真っ赤な車が走り回っている。もちろん、走っている時間よりも、駐車して顧客にサービスしている時間の方が長い - この車は、近くに銀行がなくて困っている「銀行難民」を対象とする移動銀行窓口車である。駐車する場所は、市南部の3箇所と北部の3箇所で、週に各2回、1時間ずつである。

 日本にも、「買い物難民」ならぬ「銀行難民」を対象とする移動銀行窓口車を有す銀行があるそうだが、走っているのは主に過疎地である。一方、私が観察している「よもやま通信6都市」はルール大都市圏の中心部である。そこに「移動銀行車」が登場したことには、少し違和感も感じられる。そこで、事情を探ってみた。

9月から走り出した真っ赤な貯蓄銀行バス。後ろ側がATMで、前の入口から入ると小さい相談室があり、印字機もある。(デュイスブルク貯蓄銀行ホームページより)
 このバスを運営しているのは、デュイスブルク貯蓄銀行である。ドイツでは、ほとんどの都市に貯蓄銀行がある。庶民の金融機関として活躍しており、日本の「郵便局」のような存在になっている。市の子会社だが、他市の貯蓄銀行とネットワークを形成している。ルール地方があるノルトライン・ヴェストファーレン州の連合体は、現在、職員研修のためのアカデミーをドルトムントに建設中である。

 デュイスブルク市は人口49万人、面積が233平方キロの大都市である。住民に身近な存在である貯蓄銀行は、そこに42店舗と、きめ細かいネットワークを整備していた。しかし、2年半前に、店舗を半減する計画を発表した。デュイスブルクは7つの区で構成されているので、まず各区に1つ、計7つの旗艦店を置く。そして、相談できる銀行職員を揃えた店舗を13箇所整備し、計20店の体制にする、という計画である。

 計画の背後にあるのは、顧客行動の変化と、銀行を取りまく厳しい状況(とくに世界的な低金利)である。顧客行動を変えた最大の要因は「デジタル化」で、オンラインバンキングの普及により、顧客の2人に1人は、年間に1回以下しか店舗を訪問しなくなっているそうだ。この状況に対応して、店舗数を絞り、その代わりに多くの相談室を備えた店舗での投資や融資の相談を充実させる、という計画である。貯蓄銀行も、存続のためには競争力を維持しなければならないと、慎重に計画されたそうである。

 この結果、市の南部と北部では、店舗がなくなる地区が出てくる。そこで「移動銀行車」の登場となった。実は、デュイスブルク貯蓄銀行は1960年代にも「移動銀行車」を使用していたが、当時は「店舗拡張期」で、店舗を建設するまでの暫定措置的なもので、車もバスを改造したものだった。しかし、今回は過渡的な措置ではない。車も、デジタル化の進展で、高度な機能を備えた専用車になっている。

 移動銀行車は、とくに高齢者に歓迎されている。運転してきた銀行員が使用方法を説明することも、少なくない。デジタル化の時代において高齢者をどうサポートするかは、日本でも大きな課題である。

| 中心市街地や近隣供給 | 17:35 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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デュイスブルク市民は住民投票でアウトレット進出を拒否

 先週日曜日の9月24日に、このブログでも予告していたアウトレット建設をめぐるデュイスブルクの住民投票が実施され、僅差でアウトレットセンターの進出が拒否された。デュイスブルク市議会のアウトレットセンターに賛成する基本決定を廃止して手続きを停止すべきかという質問に対し、「はい」が51.1%、「いいえ」が48.9%、という最終結果である。有権者の59.9%にあたる22万人近くの市民が投票し、差は4,683票という接戦だった。

 投票率の高さは、住民投票が連邦議会選挙と同日投票になったためでもある。連邦議会選挙という、最も多数の市民が投票に参加する機会を利用することは、市民に決定を委ねるという住民投票の趣旨に合致する上、投票のための費用も節約できる。デュイスブルクでは、同時に市長選挙も行われたため、「トリプル選挙」となり、市民の関心を高める効果があった。投票日に、たまたまデュイスブルク市内各地を視察して回っていた私は、多くの市民が投票所へと来る姿を見ることができた。

中心商店街にある都心ショッピングセンターの入口に大きく掲げられた、「はい」への投票を宣伝する緑色のパネル。投票日に都心は買物日曜日で、多数の市民がぶらつき、オープンカフェでくつろぐ姿も見られた。(投票当日に撮影)
 当初、私はこのような結果になるとは予想していなかった。これまでに成功した住民投票は、公共施設の建設を止めて費用を節減することを求めるものが中心であった。今回の投票は大型店進出をめぐるもので、店舗が増えることは一般消費者にとってはプラスなので、進出を歓迎する市民が多いはずだと思っていた。大抵の日本人も、同じように感じることだろう。進出するのが一般の大型店ではなくアウトレット店であることも、都心への悪影響を少なくする効果を有するはずである。それでも都心の衰退を心配し、進出を止めたデュイスブルク市民が多数を占めたことに敬意を表し、都心商業のために喜びたいと思う。

 選挙が近づいてくると、新聞社が結果を予想する電話調査を行った。それによると、態度を決めている者のうちでは進出反対の方が多いという結果が得られた。このためか、最後の段階では、用地を所有するクリーガーもデュイスブルクに乗り込んで宣伝に努めた。ただ、私はクリーガー側の戦略にも問題があったと思う。当初、クリーガー側は、デュイスブルク市の職場が増え、周辺から買い物に来る客も増えて市が発展することを宣伝していた。しかし、そのうちに、もし住民投票で敗れた場合、中央駅そばの貨物駅跡地は空き地のままになるという脅しも行うようになった。クリーガーは家具店で、もともとここに家具店を建設するとして連邦鉄道から用地を取得した。しかし、南に隣接する州都デュッセルドルフに進出できることになって方針を転換し、デュイスブルクを空き地のまま放置していた訳なので、この脅しは逆にクリーガーは勝手だと思わせた可能性もある。

 ところで、今回の住民投票はトリプル選挙として行われたが、各党や市長候補者は、アウトレット進出への賛否を示していた。その結果を比較すると、住民投票が市民の意思を生かす決定方法として長所を有していることがわかる。アウトレット進出の方針は、市議会第一党の社会民主党(SPD )と、第二党のキリスト教民主同盟(CDU)の賛成によって可決されたものである。今回、同時に行われた連邦議会選挙で、候補者に投票する第一票、政党に投票する第二票とも、デュイスブルク市ではSPDが最も多数の票を獲得し、次がCDUだった。そして、両党の合計は、第一票で64.3%、政党に投票する第二票でも57.0%と過半数を超えた。市長選では、アウトレット賛成を表明したのは現市長でSPDのリンクだけだったが、彼は56.9%を獲得して再選された。CDUは緑の党や市民リストなどと共同で候補を立て、その候補はアウトレット反対を表明したが、25.7%を獲得するにとどまった。

 この結果は、政党や市長候補者への投票と、特定の重要問題への投票は別で、住民投票にそれなりの効果があることを示している。もちろん、市長選で、リンク候補は「アウトレットについては投票結果を尊重する」と明言していた。だから、アウトレットに反対している市民も、安心してリンクに投票できたはずである。今回の投票結果は、住民投票という直接民主制と、市議会と市長という代表民主制の関係を考える上で、興味あるデータを提供していると言えるだろう。

| 中心市街地や近隣供給 | 08:10 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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アウトレット建設をめぐりデュイスブルクで秋に住民投票

 今年の秋には、ドイツ連邦議会の選挙が9月24日に行われる。デュイスブルクでは、その日に、2月に行われた市議会決定の可否を巡る住民投票が、同時に行われることが決まった。これまでも、ルール地方における住民投票を何回が紹介してきたが、今回のように商業施設を対象とする投票は初めてである。これまでにブログで紹介した住民投票は、次の3件である。

ケーニッヒ通りを歩いて市役所へ署名提出に向かうイニシアティブ代表。(Der Westen紙より)
 3件とも公共施設の建設を巡るもので、全て「建設しない」ことを求めた住民側の勝利で終わっている。グラートベックでは交通公害が主な争点だったが、エッセンとオーバーハウゼンの場合は、市財政との関係が争点となった。しかし、今回のアウトレット建設をめぐる投票は、民間商業施設の建設が争点となっており、市財政への直接的な影響はない。この点で、これまでに紹介した住民投票と、かなり性格が異なる。

 計画されたアウトレットは、デザイナーズ・アウトレットセンターとされている。今年1月の時点で、売り場面積は約3万平米、店舗数は140~175と発表されている。この売り場面積と店舗数はドイツ最大だそうで、計画どおりなら、ドイツ最大のブランド商品を販売する店舗群ができることになる。このため、周辺市からは、すでに反対の声が出されている。

 公共施設の建設と異なり、アウトレット建設反対を求めた住民イニシアティブ側が今回の投票で勝利することは、かなり難しいように感じられる。アウトレットが建設され、店舗が増加することは、一般市民にとっては「好ましい」と受け止められる可能性が高い。住民イニシアティブの中心を構成するのは、都心商業者である。アウトレット建設によって都心の売上げが奪われ、その結果として空き店舗が増加し、回り回って買い物の場が減少するということを、市民がどの程度理解して行動するのかが、投票の鍵を握っている。

 もちろん、勝利の可能性もある。今回の住民投票を求める署名活動は、有権者の3%の署名が必要とされた。イニシアティブは、有権者を39万6千人と見積もり、その3%強の1万3千を目ざして署名活動を行った。結果的に2万2500と、目標を1万も超える署名を集めた点からは、イニシアティブの勢いが感じられる。集めた署名のうち、有効な署名がいくつだったのかは公表されていないが、3%をオーバーすることは確実だとして、住民投票の実施が決定された。

 これから投票まで2ヶ月半ある。2大政党のSPD(ドイツ社会民主党)もCDU(キリスト教民主同盟)もアウトレット建設を認めているので、イニシアティブが「風」を期待するのは無理だろう。商店主による草の根の訴えがどこまで市民に浸透するのか、結果が出るのを楽しみにしたい。

 なお、投票にかけられる設問は、回りくどくてわかりにくい。訳すと、次のようになる:「2017年2月1日のデュイスブルク市議会のアウトレットセンターに賛成する基本決定が廃止され、それにより、コロニー通り南の貨物駅用地へのアウトレットセンターのための建設誘導計画とその他の手続き(例:小売り構想の変更)は行わなくてよい、となるべきか。」アウトレットに反対する者は「はい」、誘致に賛成する者は「いいえ」と投票するのだそうである。もう少し分かりやすい設問にしてほしかったと感じる市民が、多くいるのではないだろうか。

| 中心市街地や近隣供給 | 14:12 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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商店街の駐車場を長時間駐車からまもる「駐車ディスク」

 最近の日本では、買い物に車を欠かせない客が主体になっているので、商店街はどこでも駐車場の整備に努めている。この点は、ドイツも同じである。都心商店街は駐車が有料なのが普通だが、近隣商店街では、一定時間は無料で駐車できるようにしているところが多い。

 しかし、便利でいろんな機能を備えている商店街では、無料駐車は悩ましい問題へとつながる。それは、買い物客用の駐車場が、通勤や仕事のための車に使われてしまうことである。たとえば駅周辺の商店街の場合、鉄道利用客の買物が期待できるという長所がある一方で、駐車場を通勤客に利用される可能性があることは、大きな短所である。通勤者は朝から晩まで駐車するので、その間、買物客が駐車できなってしまうからである。駐車を有料にすれば、長時間駐車を防ぐことは出来る。しかし、そうすると買物客も来なくなってしまう恐れがあるので、有料化は困難である。これが「悩ましい問題」である。

Pの下の標識が、駐車ディスクの必要性を示す。このような道路沿いの駐車ベイも標識で簡単に扱えるのが、この方式の長所である。(ドルトムント市西部、2002年撮影)
中のディスクを回して駐車開始時刻に合わせ、車のフロントガラスから見える位置に置く。上の場合は、午前6時、あるいは18時(午後6時)に駐車を開始したことを示す。このどちらかはわからないが、駐車は2時間程度しか許容されないので、ほとんど支障はない。(Wikipediaより)
 そこで、「駐車は無料だが、駐車できる時間を制限する」という方法が登場する。たとえばドイツでは、「駐車は2時間まで」と決め、節度ある駐車を求める例が多い。通例の買物は1時間もあれば十分で、複数の店をまわるとしても2時間を超えることはまず考えられないからである。その際に問題となるのが、この決まりを守らせる方法である。駐車場をしっかりフェンスで囲み、出入りにはゲートを通るようにすれば簡単に対処できるが、この方法にはかなり経費がかかる。しかも、道路沿いに点々と広がる駐車場などでは、フェンスで囲むのは無理である。

 ドイツでよく見かけられる「駐車ディスク」は、このような場合に威力を発揮する、優れた小物である。紙のディスクを回し、表示を駐車場に到着した時刻に合わせ、フロントガラスから見えるように置いて買物に出かけるという、いわば駐車開始時刻の自己申告方式である。他の人が見ても、駐車時間が規定内に収まっているかどうかが簡単にわかる。商店街に加え、買物客以外が駐車するのを避けたいスーパーも、同じ駐車ディスクの使用を求める例がある。

 この駐車ディスクは、店で1~2ユーロで売っているそうなので、1個買って車に備え付けておけば、どこででも使用できる。手作りもできるだろうが、注意が必要なのは、国の交通規則で大きさや色、形が決められていることである。

 数年前、ドルトムントの隣町に住むある夫が、店舗で、ピンク色のかわいい駐車ディスクを見つけた。買って妻にクリスマスプレゼントとして贈ったところ、妻も色が気に入って、町に出かけた際に使用した。ところが、駐車場を巡回する係員に罰金5ユーロを求められた。それを知った夫が、すぐにインターネットで駐車ディスクについて調べたところ、青色しか許されないことが規則で決まっていると知り、驚いたそうだ。それまでは、「駐車開始時刻がわかればいいのだろう」と思っていたそうである。

 さて、この駐車ディスク、日本ではまだ見かけたことがない。ハイテクが進んだ日本では、このようなローテクの出番はないのだろうか。しかし、状況によっては、商店街が苦労して確保した駐車場を長時間駐車からまもるための、安価な手法になるはずだ。長時間駐車に困っている商店街があったら、「駐車ディスク」の採用も検討してみてもらいたい。

| 中心市街地や近隣供給 | 12:17 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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人、人、人で一杯のドルトムント都心商店街

 もうすぐクリスマス。この時期になると、通行量調査でベストテンの常連であるドルトムント都心商店街の西ヘル通りが買い物客で一杯になっている写真が、新聞に掲載される。しかし、けさ掲載されたドルトムント都心の写真はすごかった、例年にも増して「人、人、人・・・」で一杯なのだ。まずはその写真を紹介しよう。

12月21日(月曜日)正午頃のドルトムント西ヘル通り。(Ruhr Nachrichten紙より)

 驚いたのは、これが「月曜日の正午頃」の写真だという点である。ドイツでは日曜日は店舗が休みだが、クリスマス前の時期には、特別に店舗が開く日曜日がある。新聞に掲載される都心商店街の写真は、普通はこの「買い物日曜日」の写真である。だから、クリスマス休暇に入った会社が多いとはいえ、例年の買い物日曜日に見劣りしない多数の人が12月21日(月)の昼に町を歩いていたことは、すごいことである。新聞の説明によると、これらの人の多くは、クリスマスプレゼントを探すために来ているようである。現在、ドルトムントには、人口の1%強にあたる6千人以上の難民が生活しているそうなので、この写真にも数十人が写っていることだろう。

 写真の撮影場所は、店の看板を見ると、私が以前このブログで「ドルトムントの西ヘル通りが通行量でドイツ1位?」と紹介した写真とほぼ同じ位置であることがわかる。私もドルトムント都心を歩く時は大抵この場所を通るが、普段は私の写真程度か、すこし少ない程度である。もちろん、それでも日本の商店街と比較すると、はるかに人通りが多い。

 日本とドイツ、同じ先進国でありながら、都心商店街の人出は雲泥の差である。これは、ドイツが中心市街地の機能を維持する政策を実施しており、そのもとでドルトムントの行政と政治家が、都心のヘル通りを大切にしてきたことを示している。もちろん、都市によって差があることは以前の6都市比較で紹介した通りで、ドルトムントでは、都心の真ん中にショッピングセンターを誘致した効果が出てきているわけである。私には、この写真が、都市の活性化においてまちづくり政策としての観点がいかに重要かを雄弁に語っているように感じられるが、同感していただけるだろうか。

| 中心市街地や近隣供給 | 22:59 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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クラシック音楽はエッセン都心にたむろする若者対策

 ドイツでは、公衆の場で飲酒する光景を見ることがある。私も、ボーフム南部でLRTに乗ろうと停留所へ向かった際に、停留所のベンチで飲酒している数名の人と一緒になったことがある。電車について聞いたら説明してくれたので、飲酒しながら電車を待っているのだろうと思った。しかし、電車が来ても、乗ったのは私だけだった。その後、公衆の場における飲酒が問題とされていることを知り、「あの時の停留所の人たちも、そのひとつだったのかもしれない」と思い当たった。

エッセン中央駅前に立つホテル。クラシック音楽が流されている広場は、ホテルの右側にある。(飲酒が問題として報道されていなかった2006年の撮影)
 程度の差はあれ、どの都市にも飲酒する人々がたむろする場所があるようだ。エッセンの場合は、その場所が中央駅の正面、中心商店街への入口となっている広場である点が、少し異なる。わかりにくいが、右の写真の中央右に地下へ降りる階段があり、そのあたりが飲酒のたまり場になっているそうだ。私は何回もすぐそばを通っているが、そういう光景を見た記憶はない。その一因は、時刻にあると思う、この写真も10時33分の撮影である。

 さて、クラシック音楽が流されているのは、この中央駅前の広場に面したホテルの建物背後にある広場である。そこで問題となっているのは、飲酒光景というより、ディスコに繰り出す前に集まってたむろする若者による騒音で、もちろん飲酒も行われ、跡にはごみも放置され、小便の臭いもするという話しだ。数年前に改造が行われ、階段がたむろする格好の場となったので、周囲から、以前の姿に戻すように求める声が出されていた。

 これに対し、駅正面のホテル支配人が、対策を考える会議に提案したのが、「クラシック音楽を流す」方法である。22時までなら流しても法的な問題とならないということで、今年に入って準備が進められ、5月下旬に試行が開始された。新聞記者が通行人に聞いたところ、「音楽を流すのはいいが、若者を追い出す効果は期待できないだろう」という反応が多かった。ところが、半月ほどの経過を見ていたホテルによると、「かなり効果が上がっている」そうである。6月末の対策会議で当面のまとめが行われるらしいが、おそらく「試行継続」となるであろう。

| 中心市街地や近隣供給 | 15:34 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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