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ミュルハイム都心の高架自転車高速道はEVが弱点

 最近、ミュルハイムでよく流れるニュースが2つある。一つは市長の汚職のような行為である。金額は少ないが、市長は職務を継続する姿勢で、混迷している。そしてもう一つが、自転車用エレベーター(EV)の故障である。以前、ルール自転車高速道路でミュルハイム中央駅とエッセン都心が結ばれたことを紹介したが、その後、工事はミュルハイム中央駅から西のデュイスブルク方向へと続けられていた。そして昨年秋に、中央駅からルール川までの約650mが開通に漕ぎつけた。

ミュルハイム都心を高架で通過する自転車高速道。旧鉄道の高架橋をそのまま利用しているので幅員が十分なく、この部分は緩速区間とされている。(2018年撮影)
 右の写真が高架の自転車高速道から都心側を眺めたもので、左奥の白い建物の手前には、市役所前広場がある。できれば走っている自転車の写真も撮りたかったのだが、見あたらなかった。現在のところは少し先のルール川で行き止まりなので、利用価値が少なく、走る姿はあまり見られない。橋では、すでに工事が進んでいる。橋を渡って少し進むと大学があるので、いずれ大学生が自転車で走る姿をよく目にするようになるだろう。

 自転車高速道には、出入りするポイントが設置されている。ミュルハイム中央駅にはランプ(斜路)があり、エッセン方向の自転車がよく出入りしている。しかし、都心にはランプを設置する余裕がない。そこで、自転車用のエレベーターが設置された。当初は順調に動いていたようだが、この初夏あたりから、故障のニュースが流れるようになった。ドイツでは若者によるバンダリズム(破壊行為)が日本よりはるかに多いので、「また若者のいたずらかかな」と思っていた。ところがニュースを読むと、故障が中心らしいことがわかった。エレベーターに閉じ込められ、消防に連絡して救出された、というような内容が複数あったからである。3日間に2回停止したことや、修理に期間がかかって80日間停止したこともあったそうだ。

閉じ困られた人を救出するために無理にドアをこじ開けたため、外側ドアの左上が変形してしまったエレベーター。(Der Westen紙より)

 それでも3日前に、「バンダリズムがエレベーターを運行できなくした」という記事が掲載された。やはりバンダリズムか、と思っていたら、翌日に訂正記事が出た。エレベーターに閉じ込められた人を救出した時にできた傷だそうだ。エレベーター修理の際に、管理会社が鍵を付け替えたが、新しい鍵がまだ消防に届けられていなかったようだ。中の人が脱水症状になって危険なので、やむを得ず工具を使用して無理に開け、その時にドアが変形したらしい。いつ動き出すか分からないそうだが、修理費用もかなりかかるだろうと思う。

 上の写真を撮影した時、私は中央駅からバスに乗ろうとしていた。待ち時間が30分以上あったので、時間を有効に活用しようと、自転車高速道に入り、市役所前広場まで歩いた後、来た道を歩いて戻った。だから、エレベーターを利用することなど、考えもしなかった。今後も、都心で高架の自転車高速道へ上がりたいと思っても、エレベーターに乗るのは遠慮するつもりだ。もちろん、閉じ込められたら大変だからである。
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| 自転車や歩道・舗装 | 21:53 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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オーバーハウゼンに自転車優先信号が登場

 「ドイツには路面電車の優先信号があるので、電車が一般車よりも早く目的地へ到達できる」という話しを聞いた方もいらっしゃると思う。確かにその通りで、専用軌道を有す路面電車は、ほぼ優先信号を享受していると考えてもいいだろう。思い出すのは、10年ほど前、南ドイツのハイデルベルクでの体験である。中央駅から1.5キロほど離れている都心のビスマルク広場で、駅に行こうとして、「電車でもバスでもいいのだが」と待っていた。バスが来たので、そのバスに乗った。多くの客が乗降するので、バスが出発するまで少し時間がかかり、そのうちに電車も来たが、バスの方が早く出発した。中央駅に着くのがどうなるだろうかと思って乗っていたら、少し進んだところで電車に抜かれ、駅に着く頃には信号1廻り以上の差が開いてしまった。だから、距離が長くなると、かなり差が広がると思われる。

オーバーハウゼン都心に設置された、自転車感応信号の存在を示す標識。赤っぽい自転車レーンを走る自転車が信号機に到着した頃に青信号になるように調整されている。(Der Westen紙より)
 最近はバスの優先信号もあるらしいので、バスと電車の差は縮まっているかもしれない。その一方で、地球温暖化との関係で、自転車も見直されている。そこで考えられるのが、「自転車優先信号を設置できないか」ということである。もちろん、そのためには、走っている自転車を感知することが必要になるが、最近のハイテクを使用すれば可能なはずである。

 こうして、オーバーハウゼンに、州で初めての「自転車感応信号」が登場した。全体で30箇所を予定しており、1箇所目が動き出したのは昨日の6月6日(水)で、今月中には全て稼働する予定である。信号の調整には努力が必要だったそうで、3回目の試みでうまくいった、つまり「ほとんど待たずに車道を横断することに成功した」そうだ。気ままに町を走り回り、スピードもいろいろな自転車なので、どこまで自転車優先信号が機能するかは、腕の見せ所になるのかもしれない。

 自転車の感知方法には、赤外線カメラと、地面に埋めるコイルによる方法がある。赤外線カメラの方が高いので、コイルを埋められない場所だけ赤外線カメラが採用されているそうだ。財政難のオーバーハウゼンに他都市に率先して自転車優先信号が登場したのは、連邦の呼びかけに応じて計画を応募し、補助金を獲得したからである。市は、経費の10%だけ負担すればいい。

 全ての優先信号が動き出した後に、実際に自転車で町を走り、どの程度の効果があるかチェックされることになっている。どのような結果が出てくるのか、今から楽しみである。

| 自転車や歩道・舗装 | 22:33 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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年齢なきサイクリング:高齢者にも「風を髪で受ける権利」

 ドルトムントのニュースを眺めていて、「リクシャ」という、日本語起源と考えられる言葉があり、昔の「輪タク」(自転車タクシーの略で、戦後の一時期に活躍した)のような写真がある記事を見つけた。「都市交通に役立てようというのかな」と思い、とりあえずダウンロードしておいた。

「年齢なきサイクリング」のシンボルマーク
 数日後に読んでみると、都市交通として活用するという内容ではなく、むしろ自転車に乗られなくなった高齢者を連れだし、高齢者から昔の話しも聞くという、高齢者介護に関するプロジェクトの記事だとわかった。プロジェクトが始まったのはデンマークのようだが、すでに世界各地に広がりつつあるそうだ。ドイツでは、ベルリンやエッセンに取り組んでいる団体があり、ドルトムントでも検討が進んでいる、という記事だった。

 ユーチューブで調べると、デンマークでの首都コペンハーゲンにおける活動を紹介した映像を見つけることができた。英語で字幕がついているので、ドイツの映像よりわかりやすい。映像を見ると、プロジェクトが高齢者にも「風を髪で受ける権利」があると主張している意味も伝わってくる。この映像に出て来るコペンハーゲンは、自転車に優しい町のようだ。「コペンハーゲンの自転車改革の旅」という映像を見ると、日本と比較し、はるかに多くの自転車利用者がいることがわかる。デンマークには大きな自動車メーカーはないので、日本やドイツと比較して自転車の活用を受け入れやすい政治的風土もあると思われる。

 「輪タク」で思い出すのが、ベルリンで始まった自転車タクシーの「ベロタクシー」で、すでに日本各地で運航されている。この「年齢なきサイクリング」は趣旨がかなり違うプロジェクトで、現在の日本では「高齢者が事故の危険にさらされる」と敬遠されるかもしれない。だから、日本では「自転車に優しいまちづくり」を進めることが前提になるかもしれないな、と感じた。

| 自転車や歩道・舗装 | 14:58 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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自転車コンクールの機会に生き残りを目ざす「貸し自転車」

 今年も、コンクール「都市を自転車で走ろう」の季節がやって来た。今回は、5月20日(土)から6月9日(金)までの3週間に、連邦全土で自転車走行キロ数が競われる。昨年は、初日にミュルハイム駅を目ざして集まるサイクリング「スター走行」が行われた。今年のスター走行は、エッセンの世界遺産「ツォルフェアアイン炭坑」を目標地点として、エッセンに加え、デュイスブルク、ミュルハイムやオーバーハウゼンから参加者が集まった。

ミュルハイムの都心近くにある貸し自転車ステーション。整備された自転車が5台並んでおり、あまり利用されていない印象を受ける。(2012年撮影)
 さらに、今年の開始日である5月20日には、10都市で貸し自転車システム「ルール大都市圏自転車」を運営しているネクストバイク社が、6時間の自転車無料利用を提供した。これは、ルール大都市圏自転車にとっては、いわば「生き残りのための宣伝」である。利用が思ったように伸びないため、ネクストバイク社は赤字に苦しんでおり、現在の貸し自転車システムがいつまで続くのか、予断を許さない状況にある。

 この貸し自転車が誕生したのは、連邦が2009年に行った自転車利用に関するコンクールで選定された結果である。応募したのは、ルール大都市圏の主要10都市(よもやま通信6都市と、隣接するボトロップ、ゲルゼンキルヘン、ヘルネと、東側のハム)、ルール大都市圏広域連合と、ライン・ルール交通連合によるグループである。2010年の欧州文化首都年に、自転車1500台、ステーション150箇所で開始し、2012年に3000台へと拡充する計画だった。そして、連邦補助がなくなる2013年からは、自立して運営できることを目ざす。

 利用は簡単で、料金も安い。事前の登録が必要だが、ステーションに行き、解錠のためのコードを入手すれば、すぐに自転車を利用できる。自転車を借り出したステーションに返却する義務はなく、どこのステーションに返却してもいい。料金は1時間1ユーロだが、1日利用は8ユーロ。そして、バスや電車を利用した場合、1日に1回は無料で30分間利用できる。このように、電車やバスを利用した後に「目的地まで残る距離」のための片道利用も可能な、「公共交通の一部」として利用しやすいシステムが考えられた。

 プロジェクトは、2010年6月に開始した。ところが、開始してみると、期待したほど利用が伸びず、運営するネクストバイク社が赤字に苦しむこととなった。ルール大都市圏ほど広域ではないが、他にも貸し自転車システムを実施している都市がいくつかある。どこも赤字で、市が補助しているのが実態である。しかし、よもやま通信で何回も伝えているように(たとえばこのように)、ルール地方の各都市は財政赤字に苦しんでおり、とても補助する余裕はない。そこで、ネクストバイク社は、大学などと包括契約を行い、学生1人あたり1ユーロ50セントを受け取って利用毎に当初60分を無料にするなど、利用拡大へ工夫を重ねてきた。

 それでも、2015年にも30万ユーロの赤字を出し、撤退が検討された。議論の結果、ステーションのスクラップ・アンド・ビルドを行い、自転車1700台、ステーション276箇所で頑張ってみることになった。2017年に入り、オーバーハウゼン市役所も大学に準じた包括契約を行うなど、明るいきざしもあるが、楽観はできない。5月20日の6時間無料はあまり活用されなかったようだが、何とか「生き残ってほしい」、と願っている。

| 自転車や歩道・舗装 | 18:33 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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デュイスブルク市街角の目立つ自転車は「警告」の印し

危険を警告しようと置かれた自転車。(Duisburg. Aber sicher! のホームページより)
 町で右のような「オレンジ色に塗られた自転車」を見かけたら、みな「ハッ」とするに違いない。そして、注意して走ることだろう。この自転車は、そう考えて置かれたものの一つである。

 デュイスブルクの街角には、オレンジ色、赤色や白色の自転車が置かれている場所がある。フレームに取り付けられたプレートには、どの自転車も、「わずか30ヶ月間に死者4名、重傷165名は多すぎる」と書かれている。この30ヶ月は、2013年はじめから2015年半ばまでの期間である。もちろん、置かれているのは、そのような自転車事故が複数あった「危険な場所」で、自転車利用者や車のドライバーに、警告を発している。

 デュイスブルク市では、2011年に、交通事故の撲滅を目ざして「デュイスブルク、安全に!」というネットワークが作られた。参加しているのは、デュイスブルク警察、デュイスブルク市民財団、デュイスブルク交通(バスと電車を運行する市の子会社)、そしてデュイスブルク市である。この団体が2016年から取り組んでいるのが、「自転車事故の多発地点に、警告する自転車を設置する」事業である。とくに白く塗られた自転車は死亡事故があったことを示しており、「幽霊(亡霊)自転車」と呼ばれている。

 死亡事故を白い自転車で象徴して警告する活動はアメリカで始まったもので、ドイツでは2009年にベルリンに初めて設置された。英語では、"ゴーストバイク"(英語ウィキペディア)と呼ぶ。日本では、乗っていた自転車から手を放した「誰も乗っていないのに進む自転車」を「幽霊自転車」と呼ぶらしいので紛らわしいが、内容は異なる。

 言葉の問題はともかく、環境に優しい自転車の安全性を向上させる取り組みは重要である。幸いデュイスブルクでは、この数年、自転車事故が減少傾向にある。この警告自転車も効果を発揮し、事故の減少が継続することを願っている。

| 自転車や歩道・舗装 | 14:46 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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歩行者用青信号の時間を再検討させたニセ交通標識

 先日の朝日新聞に、『津波で流された街に偽バス停 表示板には「またきてね」』という記事があった。仙台市で海沿いの町が流され、バス路線もなくなったことを残念に思うアーティストの復興を願う作品で、「偽・仙台市交通局」と明記しているそうだ。このようなあたたかいニセの標識がある一方で、「交通安全のため」として一時停止標識を勝手に設置し、道路交通法違反で検挙される例もある。先週、エッセンでもニセの交通標識についてのニュースが流れた。一目でニセ標識とわかるものだが、この標識は、前者のアーティスト作品と後者の検挙例のうち、どちらに近いだろうか。

「この交通信号は何時間も赤のことがある。がまんするようにお願いします」と書かれた交通標識。(Der Westen紙より)
 その交通標識が、右の写真である。歩行者用信号に「この交通信号は何時間も赤のことがある。がまんするようにお願いします」と書かれており、「青信号の時間が短すぎるという訴え」であることが容易にわかる。

 日本では、交通信号を扱う警察は都道府県の所属なので、信号は広域的に扱われている。一方、ドイツでは、信号などの交通安全面を扱うのは市町村である。このため、「きめ細かく設定されているな」と思うことが少なくない。とくに歩行者の道路横断には、道路中央に交通島(安全地帯)を設置する例が多く、横断しやすい。交通島があると、島の手前と向こうで別々に歩行者用信号が置かれ、待ち時間も比較的短いように感じられる。

 その一方で、「青信号の時間が短く、とても渡りきれない」と感じることもある。まわりの人を見ると、赤になっても平気で横断歩道を渡っていて、止まっている車が動き出す気配はない。だから、「青の間に横断し始めれば、赤になっても渡っていていいようになっているのだろう」と、勝手に思っていた。

 このニセ交通標識が設置されたのは、エッセン市の南部である。私が「青信号が短い」と感じたのも、ひょっとするとエッセン市だったのかもしれない。もちろん、エッセン市はニセ標識を直ちに取り外した。同時に、以前から苦情が寄せられていた通りについて、信号時間の再検討を開始したそうだ。このニセ交通標識には、かなり費用がかかっていると思われ、その苦労が報われることを願っている。

| 自転車や歩道・舗装 | 17:30 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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道路舗装の改修を求めて「ミニゴルフに招待」

道路の穴をミニゴルフに利用できるとアピールする住民。(Der Westen紙より)
 右の写真に写っている人は、道路の真ん中でゴルフクラブを持ち、ゴルフボールを指さしている。いつ車が来るかもしれない危険な場所で、いったい何をしているのだろうか。

 実はこれは、「道路にできた穴でミニゴルフができる」とアピールしている姿である。アピールしている相手はエッセン市長で、彼はこの後、エッセン市長宛に、一緒にこの道路でミニゴルフを行いたいという招待状を出した。「ここでは狭い範囲に18ホールを設けられる。もし市長が負けたら、10月末までに道路の修理をしてほしい」という願いを添えて。

 この道路は、エッセン南部ハイジンゲン地区の中央を通る幹線道路である。もちろん、市も道路の状況を知っているが、要補修箇所が多く、予算は限られているので、放置していた。2013年の調査で、幹線道路の35%が整備が必要な状況とわかっている。住民は、そのうちでもこの道路が最もひどいと信じていて、このような行動に出ることとなった。

 この記事が新聞に掲載されたのは、6月末である。それから約1ヶ月、事態は大きく展開し、すでに道路は補修されているそうだ。補修されたのは道路の表面だけなので、本格的な整備とは言えないが、車がスムーズに流れていることだろう。私は、早く対処された背景に、昨年秋の市長選挙で、それまでの社会民主党(SPD)に代わり、キリスト教民主同盟(CDU)の市長が誕生したことがあるのではないかと見ている。エッセン市南部はCDUの地盤で、今年2月に、区評議会のCDUがこの道路の補修を求める訴えを提出していたからである。

 では、今後どうなるのか。近く、この道路に接続する橋の架け替えが予定されていて、その完成後に、橋から伸びる道路に埋設されている配管の更新工事が行われる。その後に、その後に道路を地盤から本格的に整備するそうである。だから、今月行われた補修は3年程度の短期間を考えて行われたもので、「新市長の人気取り」の臭いもする。

 市内には、似たような状況のところもあるはずである。ミニゴルフの招待状を出さなくても計画的に道路整備が進められるようになることを願いたい。

| 自転車や歩道・舗装 | 23:11 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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