2011年11月 | ARCHIVE-SELECT | 2012年01月

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オーバーハウゼン市役所は明日からの9連休で光熱費節約

 ドイツ最大の祝日はもちろん「クリスマス」で、25日と26日が祝日で連休になる。今年は前日の24日が土曜日なので、3連休だ。さらに、オーバーハウゼン市役所は27~30日も休みとなり、31日の土曜、1月1日(祝日で日曜)と合わせて「9連休」になる。だから、市役所に用事のある市民は「今日中に済ますように」と呼びかけられている。

 この連休が目ざしているのは、「光熱費を節減し、市の財政状況に貢献する」ことで、昨年も実施された。そして、オーバーハウゼンが率先して実施しているのは、「市民1人あたりの借金がドイツで最も多い都市」であるためである。1年前の時点で「市民1人あたり約8,000ユーロ」で、その後も赤字予算で増加し続けている。

 問題は、なぜ借金が積もり積もったのかと、どのようにしてこの状況から抜け出すかである。炭坑と製鉄業の衰退で収入が減る一方で、若者が減少して人口が高齢化し、生活保護などの削減できない支出が多額に上ることが主因であることは、誰もが認めている。一方、旧製鉄所用地をノイエ・ミッテ(新都心)として売り出すための経費も借金を押し上げることにつながったかについては、当時の市長が反論している。

 悲しいのは、借金の1/5が、ドイツ統一のための構造援助ファンドによるものであることだ。東西統一の後、旧西ドイツの市町村は、旧東ドイツの市町村に援助を行っているが、オーバーハウゼンの場合、この援助がすべて借金となって残っている。

 似たような状況にある都市がまとまり、州に対策を求めた影響で、ようやく州による一定の援助が始まられることになった。この援助を受ける34都市は、代わりに厳しい節減を求められ、独自事業も制限される。オーバーハウゼンの場合は、以前から独自事業を実施できない状況にあったので、この面の影響はない。むしろ問題なのは、すでに税金をあげ、市職員の削減を進めている中、「財政改善のため、これ以上何を行えばいいのか」である。市役所をいつも閉庁するわけにもいかないし・・。

 なお、ここで扱っている都市では、デュイスブルクもこの34都市に含まれている。また、ミュルハイムとボーフムはまだ含まれてはいないが、予備軍に近い状況にあるようだ。
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| 市財政や税金問題 | 15:07 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ミュルハイムが都心復活モデル都市に - 焦点は空きデパート

 1年半前に都心デパートの「カウフホフ」が閉店したままのミュルハイムが、連邦が選定する都心復活のためのモデル都市に選ばれた。100以上の応募から8都市が選ばれ、先週発表された。

 今回のプロジェクトは、「都心に大きな跡地や空きビルがある」ことが条件だった。連邦が提供するのは計画策定のための補助で、各都市に約23万ユーロが援助される:ユーロは今100円程度になっているので、2300万円前後になる。計画の費用としては大きいだろうが、日本の各省庁が中心市街地活性化に補助している金額に比較すると、「これで連邦モデル都市なのか」と、あきれるほどの少額かもしれない。

 でも、これがドイツのやり方なのだ。日本は空きデパートを行政が買い上げて利用したりしているが、私が知っているドイツの都市には、そのようなケースは見あたらない。あくまでも行政と民間を区別し、行政は「まちづくりなどを整備することで我慢強く待つ」という態度だ。最近、日本の経済産業省が「買い物困難解消へ資金を助成」として弱者対策を始めているが、ドイツが以前から大型店の立地を制限しているのは、この買物弱者への対策も考えたものである。「効率の悪い商店の新陳代謝を阻害する」などという理由で規制がゆるく、その一方で中心市街地の活性化に多額の補助金を提供している日本の方法と比較し、ドイツの方法は知恵が必要になる。もちろん、その知恵を出し惜しむ都市があることは悩みで、意図的なケースもあると言われている。

 「連邦8都市の一つに選ばれた」ことは、大きい宣伝材料になる。この効果で、ミュルハイムの空きデパートが利用されるようになることを願いたい。

| 中心市街地や近隣供給 | 11:09 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ルール地方の産業遺産を世界文化遺産に

 今年は日本でも世界遺産が注目された:6月に小笠原が自然遺産に、そして平泉が文化遺産に登録されたためである。今後も、富士山など、今後も申請が続く予定である。

 そして、ルール地方でも、11月末に大きい動きがあった。すでに世界遺産に登録されているエッセンの「ツォルフェアアイン炭鉱業遺産群」に続き、他の重要な産業遺産についても、一括して申請を目ざす方針が決定されたのである。名称は、「ツォルフェアアインとルール地方産業文化景観」が予定されている。

 登録を目ざす施設は、10都市の約20施設である。東から西にあげると、まずドルトムントでは、ハンザコークス工場やツォラー炭坑、ボーフムではハノーファー炭坑、エッセンはクルップが建設した住宅地マルガレーテンヘーエ、オーバーハウゼンからは聖アンソニー製鉄所(ルール地方初の製鉄所)やガスタンク、そしてデュイスブルクからはエムシャー川のポンプ場、などである。もちろん、このブログが扱っている6都市以外の施設も申請対象だが、私が調べた範囲では、ミュルハイムに関連する施設は見つけられなかった。

 しかし、登録への道は遠い。現在、ノルトライン・ヴェストファーレン州では、申請の動きが9箇所にある。来年2012年の夏に、この中から2つが選ばれる。その後、連邦のリストにまとめられ、2014年に、そのうちのどれをユネスコに申請されるのかが決められる。そこで選ばれた場合、2015年に登録の有無が決定する、という段取りだ。

 今回の申請は、ルール地方が2010年のヨーロッパ文化首都に選ばれ、ヨーロッパ各地から旅行者を集めたことを受けた流れだと思われる。関係者は、「ユネスコは産業遺産をもっと評価すべきだ」と話している。ルール地方は20世紀に世界の工業を牽引した地方なので、この種の施設を評価する方向になれば、期待できるのではないだろうか。今後を見まもりたい。

| 居住環境や緑・公害 | 11:15 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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