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完成するか、ルール地方を横断する自転車高速道路

 デュイスブルクからドルトムント、そしてさらに東へハムまで・・・現在、ルール地方を横断する自転車高速道路の計画が進められている。総延長85キロ、幅5mで立体交差、夜間照明も設置するそうだ。ルール地域連合(RVR)が、10年後の完成を目ざし、1年ほど前から計画を進めている。報道によると、ルール地方のまちづくり関係者は、実現に期待を寄せ、計画を拍手で迎えている。

 ルール地方には、ルール川に沿った自転車道路もあり、レジャーなどに活用されている。一方、ルール地域連合が目ざしている自転車高速道路は、性格が異なる。日常交通の役に立ち、勤労者に対し、車から自転車への転換を魅力的にするもので、都市の中心部を結ぶことを目ざしている。

 アイデアのひとつの源は、2010年の「欧州文化首都年」に実施された、アウトバーンから車を締め出して人や自転車に開放したイベント「静かな生活」にあるようだ。文化首都年には多数のイベントが行われたが、最も好評だったのがこれで、多数の人がアウトバーンでピクニックを行い、自転車で走った。

 ボーフムやエッセンの一部では、かつて石炭を輸送した鉄道の跡を利用して、道路から独立した自転車道路の整備が進められているが、自転車高速道路の予定ルートはこれを取り込んでいる。旧貨物線を活用することで、ほぼデュイスブルクからボーフム都心までを結ぶことができるそうだ。

 しかし、問題はそこから東側である。とくに問題なのが、ドルトムント市域である。総延長85キロのうち、ドルトムントを走る区間は約2割だが、工費は約3分の1と見積もられている。利用できそうな跡地がなく、橋を新設したりしなければならないためである。これだけ費用をかけても、市中心部での立体交差は無理で、平面交差が残る計画になっている。

 そして先週、ドルトムントのCDU(キリスト教民主同盟)が、計画に反対を表明した。「費用がかかる割に、利用を期待できない」というのが理由である。夏はともかく、寒い時期に「車から自転車へ」乗り換える通勤者は少ないので、自転車高速道路で連邦道路の負担を軽減するのは無理だろうと、冷めた見方をしている。

 このような自転車高速道路は、日本より自転車愛好者が多いドイツにも、まだ存在しない。おそらく、デュイスブルクからボーフムまでは実現するであろう。しかし、本当に「ルール地方を横断する自転車高速道路」として完成するか、興味を持って観察していきたい。
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| 自転車や歩道・舗装 | 18:16 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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