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読者フォト・コンテスト「デュイスブルクで最も美しい光景」

 デュイスブルクに関する新聞社のウェブページで、少し前から「デュイスブルクで最も美しい光景」という読者によるフォト・コンテストが行われ、写真の応募と、一次審査への参加が呼びかけられていた。デュイスブルクは、ルール地方のなかでも工業的な雰囲気が最も色濃く残っている町であるが、よく見ると緑が豊かな部分も多い。どんな結果になるのだろうかと、期待して見ていた。

読者フォト・コンテストで1位に選ばれた作品。公園化された旧製鉄所を背景に、朝霧の中で羊が草を食べている。
 そして、先週末に結果が発表された。1位に選定されたのが、右の写真である。背景に見えるのは、現在は景域公園(Landschaftパーク)となっている旧製鉄所で、手前に羊がいる。1枚の写真に、この地域の自然と、旧工業地帯ルール地方がうまく表現されている。撮影者アンドレア・バイア-の説明によると、撮影したのは2011年春の復活祭で、朝方に霧が出て来たので、以前から狙っていた写真が撮れると思い、現地へ急いだそうだ。だから、景域公園に行けばいつでもこのように幻想的な光景が見られるわけではない。この写真は、撮影したバイア-の豊かなイメージと、忍耐して待った成果である。

 半年にわたる期間に、計900枚の写真が応募され、まずウェブ上で読者が審査し、その結果で多くの支持があった写真について、審査員による審査が行われた。最終審査に残った写真を見ると、夕日や夜間照明、そして緑や水をよく生かしている。もちろん、「え、デュイスブルクにもこんな場所があったのか」と思う写真もある。

 最終審査に残った60枚の写真がここに示されているので、一度見ることをお勧めしたい。写真の両端にある白い三角形の矢印をクリックすると、計60枚の写真を見ることができる。旧工業地帯ルール地方の光景も、なかなかのものである。なお、示されている順位はウェブ投票の結果で、最終審査の結果ではない。
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ドイツの「子ども施設による騒音への特権付与法」の限界

 ミュルハイムの保育所に関する記事を書いた後、ネットサーフィンをしていて、ドイツには「子ども施設による騒音への特権付与法」ができたと話題になっていることを知った。世田谷区の保坂展人区長が、保育園の子どもの声が騒音だという苦情に困って発したTwitterの影響もあるそうだ。たとえばこのようなブログがあり、ドイツには子どもの騒音への特権付与法がつくられたと紹介しているブログも見つかった。

 しかし、ルール地方からは、ドイツもまた保育所建設で騒音問題に悩んでいるニュースが流れて来る。先日紹介したミュルハイムからも、昨年秋に、保育所の開設を目ざしている女性が、適切な場所を見出すことができず困っているというニュースが流れてきた。保育資格を有す2人の女性が、3歳未満児9名に自分たちの考える保育を行うため、住宅を探しているが見つからない、という記事である。住宅を探していると家主に相談すると、当初は関心をもってもらえる。しかし、それが保育所経営のためだとわかると、「話しがすぐに終わる」のだそうである。家主が恐れているのは、他の借家人からの抗議や苦情だろう、という。

 2人には豊かな予算があるわけではないので、集合住宅の1階を探しているのだそうだ。一戸建て住宅なら集合住宅よりは借りやすいだろうが、その予算はないそうである。すでに計画に半年を費やしているが、まだ見通しが立たない。それでもあきらめず、市や政党、そして教会に協力を申し入れるつもりだ、という。

 さて、ドイツの「子どもの騒音への特権付与法」だが、これは公害防止法を改正し、「認可不要な施設運営者の義務」に、こう追加した:「子どもの保育施設、子どもの遊び場、およびボール遊び場のような類似施設から子どもによって引き起こされる騒音の影響は、原則として有害な環境上の影響ではない。騒音の影響を判断する際には、騒音の許容値や規準を利用してはならない」。この規定は、保育所等を騒音による損害賠償請求の対象から外すことを目ざしているもので、これで保育所を建設しやすくなるという規定ではない。場合によっては、逆効果になるケースが出てくる恐れもある。

 ミュルハイムの2人は、その後、うまく保育所の場所を見つけられたのだろうか、それともまだなのだろうか。このような民間の施設が増えれば、市が保育所を設置する苦労も少なくなるはずである。ドイツも日本も、保育所建設の苦労は変わらないようだ。その上、ドイツでは訴訟のリスクが高い。だから、「子どもの騒音への特権付与法」は、もっぱら訴訟リスクを下げるための立法だと考えるべきだろう。

| ドイツと日本と | 08:41 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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