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ドルトムントで最も傷んでいる道路が制限時速10キロに

 数年前から、ルール地方各地で、「予算不足で道路の補修が遅れている」という記事がよく見られるようになった。当初は「冬季の凍害で補修が追いつかない」という内容だったが、次第に「財政難で道路補修に手が廻らない」という内容に変わってきた。補修が間に合わない道路では、事故を予防するため、「制限時速30キロ」の標識を設置することも少なくない、という。本来、30キロ制限は、騒音を抑えて住環境をまもるために登場したものなのだが、財政不足で意味が変化してきたわけである。そして、道路が傷んだために「制限時速10キロ」を課す都市も出て来ているそうである。時速10キロは歩く速度のほぼ倍で、自転車より遅い。

オーバーマルク通りの現状。(Der Westen紙より)
 そして、遂にドルトムントにも「制限時速10キロ」の道路が登場した。それが、市の南部にあるオーバーマルク通り(延長約1.2キロ)である。右の写真の「つぎはぎ状況」を見ると、「なるほど」と思えるだろう。ドルトムント市の道路を維持するには、年間約2千万ユーロの予算が必要だそうだが、実際に支出可能なのは、その半分にも満たない800万ユーロだけ、という。

 しかし、この「制限時速10キロ」には、希望を感じられる面もある。もともとこの道路は住宅地の道路として建設されたのではなく、工事用の道路として設置され、そのまま道路沿いに住宅が建ち並んだものである。だから、法的には「まだ道路はない」状況なので、道路整備時には、道路に沿って不動産を有する者から、整備費用の大部分を徴収できる。もちろん、徴収する前に市が費用を立て替える必要があるので、今すぐ工事を始めるのは無理である。うまくいけば2年後に着工できるかも知れない、という話しだ。

 だから、今回の「制限時速10キロ」には、道路の根本的な整備が必要で、それまでは「つぎはぎ細工」による補修を一切行わないという市の方針を示した面がある。そして、本格的な整備が完成するまで、この「制限時速10キロ」が廃止されることはない、と言う。もっとも、状況がさらに悪化すれば、「道路走行禁止」になる可能性はあるのだそうだ。
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| 自転車や歩道・舗装 | 16:36 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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24年ぶりに行われた国勢調査で人口が縮減される

 5年毎に国勢調査が行われる日本では、信頼できる人口を知ることが容易である。しかし、ドイツはそうではない。以前も触れたように、プライバシーなどの問題から国勢調査に反対する声があり、実施が延び延びになっていたためである。そこで、1987年に行われた調査の数字を基礎に、出生、死亡、そして転出入を増減させて人口が示されていた。しかし、これでは信頼できる数字が得られない。そこで、ようやく2011年に、24年ぶりに調査が行われることになった。アンケートの対象は全世帯でなく一部なので、今回は反対の動きがあまり強くなかったそうだ。ちなみに、ここに調査を受けた状況を紹介しているブログがある。

 先週末、連邦、州、そして各都市の人口が発表された。まず連邦の人口は、調査日の2011年5月9日に8,020万人と公表された。従来は約8,180万人とされていたので、約150万人、2%縮小したわけである。消えた数字の多くは外国人によるものなので、大きい差が生じた主因は、ドイツに転入して登録した後に、届けないまま転出してしまった外国人の影響だと考えられる。

 もちろん、都市によって登録簿のチェック状況はいろいろで、なかには従来公表されていた人口が増加した自治体もある。最も人口が増加した町は4.9%の増加なのに対し、最も減少した町では-17%にも達するそうだ。今後、この新しい数字が予算配分等にも影響するので、減少が多い自治体は不安を感じている。

 新たな数字によると、ルール地方の人口は5,062,307人(2011年5月9日現在)である。1987年国勢調査を基礎に更新していた数字に対し、1.5%の減少であるが、ドイツ最大の大都市圏であることは変わらない。そして、よもやま通信の都市を人口順に並べると、次のようになる。
  1. ドルトムント:571,143人(1.6%の削減)
  2. エッセン:566,201人(1.3%の削減)
  3. デュイスブルク:488,468 人(0.1%の削減)
  4. ボーフム:362,286人(3.0%の削減)
  5. オーバーハウゼン:210,216 人(1.1%の削減)
  6. ミュルハイム:166,865人(0.2%の削減)
 程度は異なるが、6都市とも、従来の数字より人口が少ないことが明らかとなった。人口に加えて住宅等の調査も行われているので、これからいろんな分析が出て来ることだと思う。期待して待ちたい。

| 人口減少や住宅 | 15:49 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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