2014年11月 | ARCHIVE-SELECT | 2015年01月

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エッセン北部の病院で最も多く生まれた男児は「モハメッド」

 年の変わり目には、「今年の出生数は」とか、「最も好まれた名前は」という報道を目にする。数日前に、エッセンのマリーン病院で今年生まれた男児に関し、最も多かった名前が「モハメッド」というニュースがあり、イスラム系の名前がトップになったことに驚いた。

 マリーン病院は、エッセン市の北部にあるカトリック系の総合病院である。この病院で、今年は12月初旬までに600名の新生児が生まれた。そこで、好まれた名前を集計したところ、女児ではマリー、男児ではモハメッドが1位となった。2位と3位は、女児ではミアとマヤ、男児はミランとアレクサンダーだったそうだ。

 「よもやま通信」の6都市では、北に位置するオーバーハウゼンを除き、市の中心部を東西に幹線鉄道が走り、その南部に高級住宅を含む住宅地が広がる一方で、北部には比較的低所得者が多く居住している。だから、市北部にあるマリーン病院は、市全体の姿を現してはいない。それでも、モハメッドが1位という事実には驚いた。この背景には、市北部には移民を背景に有す市民が多く居住していることと、そのような市民は出生率も高めであること、の2点がある。

 市全体の統計はまだ示されていないが、昨年最も多かった名前は、女児は同じくマリーだが、モハメッドは男児で10位内にも入っていなかったそうだ。ただ、モハメッドの場合は、ムハメッド、モハンメドなどスペルが少し違う名前もあるので、合計すれば順位が上がるだろう、という話しである。

 親がいろいろ漢字を並べて造語する日本と異なり、ドイツは名前のバラエティが少なめである。ドイツ人男性の名前と言えば、ユルゲンとかハイナー、ゲオルク、ジークフリートなどを思い浮かべていたが、これからは状況がいろいろ変化してくるだろう。なお、個性的な名前が増加する傾向もあるそうなので、ドイツ系の名前はこの点からもモハメッドに対して不利になりそうである。
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| 町の話題いろいろ | 15:40 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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貯蓄銀行アカデミーがドルトムントのフェニックス湖畔に

フェニックス湖からヘルダー城を見る。(2012年撮影)
 夏に紹介した貯蓄銀行アカデミーの誘致合戦で、12月19日(金)に最終審査があり、ドルトムントのフェニックス湖畔に建つヘルダー城が選ばれた。ドルトムントが久しぶりの快挙を喜ぶ一方で、惜しくも選から漏れたミュルハイムは残念がり、方針転換を模索している。ここまでの経過を簡単に振り返ろう。

 貯蓄銀行アカデミーの立地場所に対し、州の各地から、全体で144件もの提案が寄せられた。直ちに、選定作業の支援を依頼された建築事務所が中心となり、設定していた16基準について採点を行った。10月に入ると、候補地が6ヵ所に絞られたという報道が流れ、10月20日前後に、6ヵ所以外の応募に対しては、選定から漏れたという文書が送付された。

 私が驚いたのは、6ヵ所の全てが、私が観察している「よもやま通信6都市」にあり、うち4ヵ所を先のページに紹介していたことである。最終レースに参加できたのは、以下の6ヵ所である。
  • ミュルハイムの都心デパート跡のビル
  • ミュルハイムのルール川西側にある市民大学の用地
  • エッセンの中央駅前にある市民大学跡地
  • ボーフムの都心(駐車ビルが建っている用地と思われる)
  • ドルトムントのフェニックス湖畔に建つヘルダー城
  • 同じくフェニックス湖畔(ヘルダー城前広場の横と推定されている)
 今月に入ると、この6ヵ所のうち、有力なのは2ヵ所らしいという情報が流れて来た:ミュルハイムの都心デパート跡と、ドルトムントのヘルダー城である。19日に実施された最終審査では、6ヵ所全てが対象として議論されたようだが、最終的にヘルダー城が選定された。

 経過を追っていて、6ヵ所全てがよもやま通信6都市にあると知った段階で、複雑な気持ちになった、「喜ぶべきか、あるいは嘆くべきか」と。喜ぶのは、6都市のどこかに州の重要施設が来るからで、進出都市に刺激を与え、都市発展を促進すると思われるからである。一方、「嘆くべきか」と感じたのは、人口減少に苦しむ6都市では投資しようという人が不足しており、他都市と比較して「良い場所が未開発のまま放置されている」印象があるためである。

 フェニックス湖は、鉄鋼工場の跡地に、ドルトムントが総力をあげて設置した人工湖で、産業構造転換のシンボルである。そのフェニックス湖畔が選定されたことは、非常に喜ばしい。ヘルダー城は、市が先行投資として修復した後、一部しか活用されていなかった。今回の貯蓄銀行アカデミー募集に際して民間デベロッパーに売却され、そのデベロッパーが応募し、選定されたものである。デベロッパーは、ヘルダー城のそばにホテルを建設することも予定している。

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開発に反対するボーフムの住民イニシアティブが大失態

 人口減少に悩むルール地方の都市は、新規住宅の建設に力を入れている。建築活動が最近停滞気味のボーフムも例外ではなく、開発できそうな用地を探し、宅地開発を促進している。一方、自宅周辺に残されている自然を大切に思う住民は、開発の動きに反対することが少なくない。反対住民はまとまり、創意工夫を凝らして反対運動を進めるのが普通で、このグループは一般的に「住民イニシアティブ」と呼ばれている。開発を中止に追い込む例はめったにないが、計画の一部修正などの成果を得るケースは、各地でよく見られる。

78戸の住宅地開発が予定されているヴァイトマール駅の操車場跡地。(2014年撮影)
 ボーフム市の南部、ヴァイトマール駅の跡地開発も、そのような紛争の例である。すでに鉄道跡に自転車・歩行者専用道を設置するプロジェクトが進行中で、これにはほとんど反対がない。これに加え、駅に置かれていた操車場の跡地に、78戸の住宅を建設する計画(Bプラン)が進められている。Bプラン策定は昨年7月に開始され、今年の夏には原案について説明会が実施され、イニシアティブも参加して問題点を指摘した。現在はその時の意見を検討し、プランに手が加えられている段階である。いずれプランの縦覧が行われ、新たな問題が指摘されなければプランが決定され、デベロッパーによって工事が始まることになると思われる。

 ボーフム市は7つの区に分かれており、区に関することは、市議会で議論されるに先立ち、区評議会にかけられる。イニシアティブは、11月26日区評議会の議題に、宅地開発プロジェクトの報告が予定されていることを発見し、駅跡地開発について議論があると考え、メンバーを傍聴に派遣した。傍聴者は、議論が全く行われないまま短時間で次の議題に移ったので、「傍聴者を締め出して行われる秘密会に議題を移した」と受け止め、イニシアティブにそう報告した。

 傍聴者の報告をもとに、イニシアティブは直ちに動いた。「区長は何を隠しているのか」をスローガンに、市全域にわたり、大々的に区長への個人攻撃を開始したのである。市長にも文書を提出し、「区長に警告し、今後は法律や規定を厳しく守るように注意する」ように求めた。一方、批判を受けた区長は、「何も隠していない、誰も議論を求めなかったので、説明しただけで通り過ぎたものだ」と、強い批判に手を焼き、困惑している。

 そこで、私もホームページを通じて調べてみた。議事5.5として扱われ、資料もダウンロードでき、秘密会に回された気配はない。まだ議事録はないが、「報告は了承された」という記述がある。資料を見ると、冒頭に、今年の2月に市の経済委員会で、ある議員が市内の住宅プロジェクトの状況について報告を求めたことに応じて資料を作成したという説明がある。全体で27件のプロジェクトに関して概要が説明されており、ヴァイトマール駅についても、1/3ページを使用し、簡単な図と、Bプラン策定中であることが記されている。「プロジェクトの簡単な説明なので、議論するような点もなく聞きおかれた」わけで、区長の説明が正しく、イニシアティブの勘違いが明らかである。

 イニシアティブは、新聞社から状況の説明を受け、落胆しているそうである。これを報道した新聞社は、「この経過により、Bプラン反対派は自分たちの陣営に損害を与え、その結果を覚悟しなければならないだろう。区長に謝ることが欠かせない」と、批判的に解説している。ホームページを調べたり、問い合わせれば簡単に確認できるのに、それを省いて大々的に個人攻撃を展開してしまった住民イニシアティブは、実に軽率である。市民から反対運動への共感を得るために今後どうすべきなのか、重い課題である。

| 居住環境や緑・公害 | 14:55 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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