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11月は渋滞の季節 - ルール地方のアウトバーンも

 11月も終わりが近づいてきたので、アウトバーンの渋滞も少し落ち着いてきているだろう。ドイツでは、「11月は渋滞月」とされている。アウトバーンの渋滞状況はラジオで1時間毎に放送されているが、先日の朝は、ルール地方を含むノルトライン・ヴェストファーレン州で、約400キロもの渋滞が報告されたそうだ。ノルトライン・ヴェストファーレン州の広さは九州より少し狭い3万4千平方キロで、そこを延長6千キロのアウトバーンが走る。だから、福岡から鹿児島まで直線で往復する距離に相当する400キロもの渋滞が発生するのは、大変なことである。

 なぜ11月なのかについては、2つの理由があげられている:どちらも気候に関係する。ひとつは、昼の明るい時間が短くなり、暗い時に通勤しなければならなくなることである。ドイツは、緯度が高い。日本の北端である宗谷岬は、ほぼ北緯45.5度だが、これはイタリア北部やフランス南部の緯度である。ドイツの南端はほぼ北緯47.3度なので、2度も北にある。そして、ルール地方の緯度は51~52度である。秋分の日(今年は9月22日)には日本もドイツも昼と夜が各12時間だが、その後に夜が長くなるスピードが、ドイツでは日本より速い。

 そこで、11月はじめの文化の日ころに相当する太陽位置(日赤緯-15度)で、昼の長さを計算してみた。日本の名古屋市や京都市に相当する北緯35度では10時間半程度だが、ルール地方の北緯51度半で計算すると9時間半程度になり、1時間も違う。北緯35度では、冬至(日赤緯-23.45度)でも昼が9時間40分程度はある。私が住んでいる福島で、ようやく冬至に9時間半程度なので、多くの日本人にとって、ドイツの11月はじめの昼の短さは「未経験の領域」になる。ちなみに、ルール地方では、冬至の昼は7時間半ほどしかない。その分、夏には昼が長くなるわけではあるが。

 さて、話しを渋滞に戻そう。11月に入ると、ドイツでは朝の暗いうちに自宅を出て会社へ向かい、帰宅も暗い時になるわけだ。暗い時の通勤は「慣れ」の問題だろうが、11月は「まだ慣れていない」ため渋滞が起きる、というわけである。

 11月が渋滞月であるもう一つの理由は、通勤手段の変化だそうである。近年、地球温暖化への対策や健康のため、整備が進んできた自転車道を利用する通勤が少しずつ増えている。「夏も冬も自転車」という人もいるが、寒さが厳しい冬は他の交通手段、たとえば車に転換する者もいるそうで、これが交通量を増やし、渋滞の原因になっていると考えられている。

 自転車は環境に優しく、健康にもいい通勤手段だが、雨に弱く、暑い季節は汗だくになり、寒く暗い季節は敬遠される。なお、自転車通勤の普及のため、最近は汗を流すシャワーを設置する企業も増えているそうである。
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| アウトバーンや交通規制 | 16:24 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ドイツのストリートビューは写真が古く20都市だけ

 最近は、毎日のようにGoogleにお世話になっている人が多い。ネットで何か調べることを、「ググる」と表現するほどである。もちろん私も、検索のお世話になっている。私が最もよく利用するのはGoogleの衛星写真とストリートビューで、部屋のパソコンから、遠く離れたドイツを毎日のように眺めている。

 福島県には、まだ放射能の値が高いので避難が続いている町もある。たとえば双葉町や浪江町では、町の要望もあり、かなり細かい道路についてもストリートビューが整備されているので、ネットで自宅の様子を懐かしむことが可能である。一方、福島市の私の自宅は袋小路の奥にあり、ストリートビューは袋小路の入口までしかない。ただ、写真が撮影されたのは昨年の夏なので、ほぼ現状を見ることができる。もちろん、そこを走っている車のナンバーや、歩いている人の顔には、プライバシーへの配慮として「ぼかし」が入れられている。

 さて、私が毎日眺めているドイツの衛星写真とストリートビューだが、衛星写真は日本ととくに違いは感じられない。しかし、ストリートビューは状況が違う。第一に、ストリートビューがある都市が少なく、20都市しかないそうである。しかも、写真が2010年以前の古いままで、更新されていない。そして、下の写真のように、人の顔と車のナンバーに加え、建物にも「ぼかし」が入っているのである。

エッセン市南部のある住宅地のストリートビュー。写真の中央右と、道路左の建物に、「ぼかし」が入っている。撮影時期は2008年8月で、この間に左側の住宅は取り壊されているのだが、どういう建物だったのか知ることができなかった。

 ドイツのストリートビューは、2010年に、人口がほぼ30万人以上ある20都市で開始された。よもやま通信の都市では、ドルトムント、ボーフム、エッセン、デュイスブルクの4都市が含まれている。次第に拡大し、いずれ6都市全てに整備されるのだろうと思っていたが、拡大の気配はない。しかも、写真は2008~2010年の古いままである。

 そして、「今後も当分はこのまま」、つまり、20都市、2010年までの写真のまま、だそうである。その理由を物語るのが、ぼかしが入った上の写真である。。「ドイツはデータ保護の規定のために経費がかかるので、新しい写真は示さないことにした」、ということらしい。確かに、Googleが写真を撮影し始めた頃、プライバシーに心配する市民の声が報道された。この結果、各世帯に手紙を郵送し、住宅の画像をそのまま公開してよいか確認を取ることになったそうだ。拒否率は3%程度だったので、普通に眺める分には問題ないが、時々は「ぼかし」に出会う。どちらかというと、「ぼかし」は高級住宅地に多目の印象がある。

 ルール6都市のまちづくりを追いかけている私としては、オーバーハウゼンとミュルハイムのストリートビューがないことは非常に残念である。ただ、2010年頃の都市景観を現在と比較できる点には、プラスもある:実は、密かに「以前のストリートビューと現在のストリートビューとを比較できるといいな~」と、願っているのだが・・・。もちろん、「ぼかし」がない日本方式の方が、ありがたい。

| ドイツと日本と | 08:14 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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