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「砂の城」でデュイスブルクがギネス世界記録を獲得

 先週金曜日の9月1日、デュイスブルク市北部にある景域公園が、歓喜の声に包まれた。ロンドンからやって来たギネスブックの審査員が、デュイスブルクで建設された「砂の城」の高さが16.68mに達し、これまでの世界記録である14.84mを1.8m以上超えたことを確認したからである。

完成間近い「砂の城」。城の周囲で、彫刻家チームが完成を目ざして作業している。場所は製鉄所跡地に整備された景域公園の広場で、城の左奥には旧溶鉱炉が見える。(WDR紙より)

 本来、デュイスブルクはこの喜びを1年前に味わえるはずだった。しかし、昨年の試みは失敗に終わった。当時の世界記録はマイアミで達成された13.97mだったので、14m以上を目ざして作業が進められた。まず砂が羽目板で保護されて高く積まれ、上の方から彫刻家が城を掘り出していく。ところが、途中で砂が崩れてしまい、積み直された。問題は、この時に「砂に埋もれてしまった羽目板がある可能性が高い」ことだった。

 完成した城は、測定の結果、高さ14.25mと目標に到達していた。城を取り壊す際に板が出てこなければ、事後的に記録が認められる可能性があったので、入念に取り壊された。しかし、砂の中から、羽目板の一部が出てきた。ギネスのルールで、砂の内部に砂以外の物質が混じることが禁じられているため、記録は幻で終わった。

 そして今年、再チャレンジが行われた。この間にインドで世界記録が更新されていたので、目標があげられた。そして、昨年の失敗に学び、砂の基礎となる部分が深く掘られた。その効果もあり、2m近い記録更新に成功したので、「失敗は成功の元」だったと言えよう。それでも、配送されてきた砂の粒子が注文と違ったので交換されたり、途中で大雨が降ったりと、大変だったらしい。この城は9月24日まで見ることができるそうなので、デュイスブルクに行く機会がある人には、都心から北に5キロほど離れた景域公園まで足を伸ばすことを勧めたい。

 ところで、2年続けた「砂の城」つくりには、砂の手配や、城を切り出す20人近い彫刻家チームなど、かなりの資金が必要である。これまでに何回もこのブログで紹介したように、ルール地方の都市は財政悪化に苦しんでおり、デュイスブルク市も、学校にある教師用の駐車場を有料にしたり、不動産税を増税したりと、赤字脱却に四苦八苦している。そのデュイスブルク市が、大金をかけて「砂の城」のギネス記録に取り組んだのだろうか・・・?

 実は、2年続けての挑戦には、スポンサー企業があった。それは、デュイスブルク都心北の旧港湾地区に本社を置く旅行代理店シャウインスランド社である。この会社は、数年前まで市内で2番目に大きな旅行代理店だった。しかし、最大の代理店が本社を州都デュッセルドルフに移転した結果、最大の会社になった。借金に苦しむ都市に残留して市財政に貢献すると共に、ギネス記録の更新にも貢献したシャウインスランド社はとても素敵で、魅力を感じる会社である。城のギネス記録に取り組んだのは、夏休み期間に市民にイベントを提供するためで、その効果で景域公園の入場者数が大きく伸びたそうである。
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