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「橋の日」に都心商店街が繁栄するドイツ - 飛び石との違い

 今朝、通勤でいつもの電車に乗ると、通例よりすいていた。で、昨日が勤労感謝の日だったことを思い出し、「そうだ、今日は『橋の日』なんだ」と、納得した。

 「橋の日」、日本人には何のことか分からないだろうが、ドイツ人に "Brückentag(ブリュッケンターク)"とは何かと聞けば、すぐに教えてくれるはずだ。今日は11月24日(金曜日)で、昨日の11月23日(木曜日)は「勤労感謝の日」で祝日で、明日は土曜日なので、もし休みをとれば連休になり、ゆっくり休めることになる。「休日にはさまれた平日」、これが「橋の日」の意味である。

 私がこの言葉に出会ったのは数年前の新聞で、「今日は橋の日なので、商店街が活気に満ちている」というような記事だった。意味を調べたが、辞書(独和大辞典、第2版)には載っていない。インターネットで検索したところ、ドイツ語版のウィキペディアにしっかり"Brückentag(ブリュッケンターク)"が載っていた。面白いのが、ページ左側にある「他言語版」というリンクで、「日本語」もあったのでクリックしてみたところ、「飛石連休」にジャンプした。なお、つい先ほど、ドイツ語上級への道にも説明があり、「橋かけの日」と訳していることを知った。

 日本の「飛び石」という言葉は、休みが点々と1日置きに続くことで、休日にポイントがある。一方、ドイツの「橋の日」は、平日にポイントがある呼び方である。この背景には、「平日に休みを取るかどうか」と、「日曜日に商店街が開いているか」の違いがある。「橋の日」に関する新聞記事は、「橋の日のため、都心の駐車場が一杯になった」(ドルトムント)とか、都心にあるファッション店へ「橋の日で多くの客がつめかけ、一時的に入店を制限した」(エッセン、2013年5月)などがある。日本と違い、ドイツでは店舗は原則として日曜日には営業が許されない。だから、休みをとればゆっくり買い物ができる「橋の日」は、確かに都心に出かけるのに適した日だと言えるだろう。

 ドイツには、曜日で決まっている祝日もある。「キリスト昇天祭」は復活祭から40日後の木曜日なので、毎年のように翌日が「橋の日」になる。一方、日本の「飛び石連休」は、ウィキペディアの説明にあるように、5月3日の「憲法記念日」、5月5日の「こどもの日」に、さらに5月1日か5月7日が休日になる場合のことを表現する言葉だった。現在は5月4日も休日になっているので、次第に聞かれなくなる言葉であろう。一方、ドイツでは、日本のように祝日を追加しようという政党は見あたらず、国民は有給休暇を利用してバカンスに出かけている。だから、平日に休みを取って都心に買い物に行く「橋の日」という言葉は、今後もなくならないだろう。

 「橋の日」は都心での買物、「飛び石連休」はバカンスに重点がある言葉である。この文化の違いを考えると、ウィキペディアで「他言語版」というリンクでつながれている現状には、疑問も感じられる次第である。
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| 中心市街地や近隣供給 | 14:22 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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テロ対策でクリスマスの期間はトランジットモールを休止

 まもなく、ドイツで商店街が多数の人であふれるクリスマスの時期がやって来る。昨年の12月19日に生じた、ベルリンのクリスマス市場に大型トラックが突っ込み、12人が死亡した事件は、まだ記憶に新しい。その後も、バルセロナやニューヨークで、似た事件が起きている。このようなイスラム過激派によるテロの影響で、クリスマス時期の商店街の姿が、少し変化してきている。そして、都心にバスを通すトランジットモールがあるボーフムでは、テロ対策として、都心を通るバスの路線を変更し、トランジットモールを休止することになった。

ボーフムのトランジットモールであるボンガルト通りのバス停に停車しているバス。(2006年撮影)
 トランジットモールは、「公共交通だけを通す歩行者空間」である。ドイツの大都市では、公共交通は地下に移し、地上は全面的に歩行者空間にするケースが多い。このため、よもやま通信6都市のうち、都心にトランジットモールがあるのはボーフムだけである。ボーフムの場合も、都心の地下を南北に2本、東西も2本の地下鉄(LRT)が通過している。だから、トランジットモールを走るのはバスだけだが、1日に330本と本数が多く、トランジットモールは「市民にとって重要な交通幹線」となっている。

 実は、以前はLRTがこのボンガルト通りを走っていた。しかし、都心に豊かな空間を造るため、LRTは地下に移し、地上にバスが走るトランジットモールを整備することとなった。地下にトンネルを掘り、その後に地上を整備する工事に計9年間を要し、2006年秋に現在の都心空間が完成した。中央にある狭めの車道を通るのはバスだけで、両側には広い歩道が市民に提供されている。それ以来、1日として、バスがここを通らなかった日はない。

 昨年のクリスマスは、警備を強化し、警官が機関銃を手に巡回し、テロに備えた。しかし、考えてみると、トランジットモールは、トラックによるテロに弱い。そこで、今年は「どうすれば侵入を止められるのか」が検討されたが、すぐ実施できる効果的方法を見出せない。そこで、公共交通を含め、全ての車両の通行を禁止することになった。しかし、テロの可能性があるのはクリスマス期間に限らない。今後、ボンガルト通りはどうなるのだろうか。

 私は、費用はかかるだろうが、ライプチヒ都心にある「バスの運転席から上下できるポール」を採用する方法はある、と思う。ライプチヒ都心のニコライ通りでは、一般車は駅からブリュール通りまでしか入れず、その南側はバスと歩行者だけのトランジットモールになる。面白いのは、バスがトランジットモールに入る方法で、運転席でボタンを押し、ポールを下げるのである。頑丈なポールが必要だろうが、この方法ならバス以外を確実に締め出すことができるのではないだろうか。

| 中心市街地や近隣供給 | 22:42 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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