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都心への防犯カメラ設置の効果が認められ、継続へ

 日本では、都心や商店街で犯罪が起きた場合、それに関する防犯カメラ画像の解析が重要な解明手段となっている。一方、ドイツでは、ストリートビューに「ぼかし」が入れられている現状からわかるように、プライバシーが尊重されている。この結果、プライバシー侵害の恐れがある防犯カメラ設置はあまり進んでいず、ルール地方の南に隣接する州都デュッセルドルフの都心に例があった程度である。

 この状況を変えるきっかけとなったのが、2015年の大晦日の夜から翌朝にかけ、ケルンを初めとするドイツの大都市で、集団的に性的暴行が行われる事件が発生したことである。もともとドイツでは、毎年、大晦日の夜に花火を鳴らし、若者が騒ぐことはあった。勢い余って商店のガラスを割った例もあり、自衛手段を講じている商店街もある。しかし、性的暴行は悪質な犯罪で、大量の難民を受け入れたこととの関連も議論となった。とにかく再発を防ぐことが必要で、考えられる対策の一つが、防犯カメラによる監視である。

ドルトムント都心のブリュック通りには、夜の飲食店も多い。右側に少しだけ見える下部がガラスの建物は、活性化のため建設されたコンサートホールである。(2012年撮影)
 こうして、2016年に入ると、ルール地方の大都市でも防犯カメラ設置の検討が開始された。「よもやま通勤6都市」では、人口が多い3都市が先行したが、どこに設置するのかでは、各都市の事情に応じ、違いがある。デュイスブルクでは、市北部の副都心に相当し、トルコ人などの居住が多いマルクスロー地区が選定された。エッセンでは、都心北の地下鉄駅周辺の、麻薬の取引が行われていると言われている場所が選ばれた。

 ドルトムントで選ばれたのが、都心の中心商店街と中央駅の間に位置する「ブリュック通り」である。警察によると、この狭い道路で、都心で起きる道路犯罪の22%前後が起きている。監視されるのは夜間で、犯罪が多発する時間帯である金曜日から土曜日にかけてと、土曜日から日曜日にかけてで、いずれも22~7時である。犯罪を事後的に調べることも重要だが、カメラが稼働する時は、本部で映像が監視され、パトロールの警官が増員される。カメラで異常が認められれば無線で連絡され、直ちに現場に急行される。こうして、犯罪に初期に対処され、「犯罪として完成するのが妨害する」という、予防主体の対策である。

 ブリュック通りの監視は、2016年12月16日の金曜日に、「1年間の試行」として開始された。今月に入り、警察は2017年の1月~10月の結果をまとめて報告した。それによると、2016年には21件あった傷害が9件に、9件あった強盗が5件に減少するなど、重大な暴力犯罪はほぼ半減し、明確な効果が認められた。この結果、ブリュック通りの監視はさらに継続されると共に、監視する地区の拡大が実施されることになっている。カメラ活用の手法は日本と微妙に異なっており、今後の展開に興味が持たれる。
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